先日、私が大好きな小説家の方が大絶賛していた映画を
どうしても見てみたくて、DVDを購入してみました。
セルゲイ・パラジャーノフという旧ソ連グルジア出身の監督によって
撮られた映画 『ざくろの色』 です。
アルメニア民族文化色の強い映像であるこの作品は、
私は今までこのような映画は観た事が無い!!くらいの映像美でした。
ひとコマひとコマが眼を見張るくらいの鮮烈な色彩。
映画というよりも、叙事詩を映像で観ているような、
脳にダイレクトに入ってくる感覚的映像。
セルゲイ・パラジャーノフは、旧ソ連当局から危険思想人物と判断され、
何度となく不当罪状により投獄生活を余儀なくされるという、
波乱万丈な苦難の連続の人生だったのですが、、、、、、
その話はここではひかえさせて頂いて、
そんな肉体的・精神的にも極限状態の連続な人生だったにも関わらず、
彼の表現する世界の美しさ、独特な詩的世界を表現している映像は、
素晴らしいの一言ではすまないくらい奥深いものだと感じました。
ぜひ、機会がありましたら、皆さんも一度セルゲイ・パルジャーノフの世界を
体験していただきたいです!!
<第一章> 詩人の幼年時代
雷雨に濡れた膨大な書物を干して乾かす日常の風景に、染色をする女性達。 まだ幼いサヤト・ノヴァの、書物への愛の芽生えと、子供の目からみるアルメニア人の生活。
<第二章> 詩人の青年時代
青年となり、宮廷詩人となったサヤト・ノヴァは宮廷の王妃と恋をする。 サヤト・ノヴァは琴の才に秀で、愛の詩を王妃の為に捧げる。
<第三章> 王の館
王は狩りに出掛け、神に祈りが捧げられる。王妃との悲恋は、詩人を死の予感で満たす。
<第四章> 修道院
詩人サヤト・ノヴァは修道院に幽閉されてしまい、生涯アルメニア教会の世界で生きることに。 そこにあるのは婚礼の喜び、宴の聖歌、そしてカザロス大司教の崩御の悲しみだった。
<第五章> 詩人の夢
夢のなかにはすべての過去がある。 詩人は夢の中で幼い詩人、両親、王妃に会う。
<第六章> 詩人の老年時代
詩人サヤト・ノヴァの眼差しは涙に閉ざされ、理性は熱に侵された。心傷つき、彼は長年暮らした寺院を去る事を決意する。
<第七章> 死の天使との出会い
死神が詩人の胸を血で汚す、それともそれはざくろの汁か。
<第八章> 詩人の死
詩人は死に、彼方へと続く一本の道を手探りで進む。だが肉体は滅びても、その詩才は不滅なのだ。